【WEB限定】人材育成方法、解雇について

 部下の育成で行き詰っています。長年新入社員を雇用していなかったため教え方が良くないのかもしれませんが(話をしても原因がはっきりしません)、部下もそろそろ4年目を迎えます。解雇も視野に入れざるを得なくなっていますが、(1)何か良い人材育成方法はありますか。この場合、(2)解雇することは可能なのでしょうか。

(1)人材育成方法

 業種・職種・会社規模等が不明なので、一般論になりますが、次のような対策が考えられます。

  1. マンツーマンで指導する先輩をつけ、公私に亘る世話役とする。
  2. 業務マニュアルを整備し、基本から応用へと徐々に段階を踏んでレベルアップさせる。
    一度に多くを求めず、一つずつ、着実に身に着けさせる。
  3. うまくいったときは褒めてやる気を引き出す。
    失敗したときには、頭ごなしに叱らず、何故失敗したか自分で考え、再発防止策を考えさせる。

(2)解雇することは可能か

 以上の対策は、既に実施済みかもしれません。それでも、直らないとすれば、能力不足、業務不適として解雇することになります。

 通常、就業規則には、「勤務成績または業務能力が不良で就業に適さないと認められたとき」は、普通解雇する旨の規定があると思いますが、これを適用します。決して、懲戒解雇ではありません。
 ただし、「普通解雇」でも、紛争(裁判)になると、労働者有利な判決がなされることが多いので、慎重な判断が必要です。ですから、この適用には、一つひとつ失敗や指導の事例を記録しておき、これだけやってもダメだからやむを得ないという実績の積み上げが必要です。

 穏便に済ませるため、「あなたは、当社の仕事には向いていない。」として、本人を説得し、自己都合退職してもらう方法の方がよいでしょう。

坂本人事企画社労士事務所 坂本 公則 先生

坂本人事企画社労士事務所 坂本さかもと 公則きみのり 先生

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掲載日: 2018/3/22 (更新: 2018/3/21 )

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