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掲載日: 2020/3/19 (更新: 2020/3/19 )
新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえた労働基準法令解釈の明確化・柔軟化(時間外労働への配慮)
新型コロナウイルス感染症の発生及び感染拡大による中小企業への対応について、労働基準法の解釈の明確化、柔軟化等に関する通達が、厚生労働省から都道府県労働局及び労働基準監督署へ出されました。
新型コロナウイルス感染症の発生及び感染拡大による影響を踏まえた中小企業等への対応について(概要).pdf
<通達内容(一部抜粋)>
今般の新型コロナウイルスの発生及び感染拡大に伴い、マスクの増産など想定外の需要に対応する必要がある中小企業に対し、時間外労働など労働時間の取扱いについては次のように取り扱う。
1.中小企業への配慮
労働施策基本方針における「その他の事情」には、新型コロナウイルス感染症の発生及び感染拡大が中小企業等に与える影響も含む。
2.労働基準法第33条の解釈の明確化
・人命や公益の観点からの緊急の業務については、労働者の健康確保を図った上で、労働基準法第33条「災害時の時間外労働」の許可又は届出による労働時間の延長が可能となる場合がある。
・本年4月1日から中小企業に時間外労働の上限規制が適用される中、労働基準監督署においては、引き続き中小企業の立場に立った丁寧な相談支援を行うこととしているが、その際には、今般の新型コロナウイルス感染症の発生及び感染拡大が中小企業に与える影響にも十分配慮する。
3.1年単位の変形労働時間制の運用の柔軟化
1年単位の変形労働時間制を採用している事業場において、新型コロナウイルス感染症対策のため、当初の予定どおりに制度を実施することが企業の経営上著しく不適当と認められる場合には、制度の途中であっても、労使協定を締結し直すことも可能である。
4.36協定の特別条項の考え方の明確化
繁忙の理由が新型コロナウイルス感染症によるものである場合には、36協定の特別条項に明記されていなくとも 、「臨時的な特別の事情がある場合」の理由として認められる。